荒川区の坂道
一般的な印象からすると荒川区は平坦地にある城東地区六ヶ所の区と同様に坂道があると思えないようですが、実際はJR西日暮里駅のある西日暮里の町域が武蔵野台地の東端を占めており由緒ある坂の町となっており、諏訪台また道灌山という武蔵野の東端に位置する高台は古来からの文人墨客逍遥の地であった由で今なをその面目を保っています。
ひぐらし坂
山手線西日暮里駅西側の高台通称道灌山切通し坂下から開成高校東脇を北の坂上に向かって上る坂。坂上からは北東方向に拡がる関東平野に続く平坦地の景色でここが武蔵野台地の東端にあること山続きの諏訪台とともに逍遥の場所となっています。
富士見坂
山手線日暮里駅と西日暮里駅の西側の町西日暮里三丁目にある坂。通称諏訪台また道灌山と言われる一帯は武蔵野台地東端に位置する眺望の良い高台となっており月見寺で著名な諏訪神社別当の浄光寺前の坂上から文京区千駄木不忍通り方向へ下ります。
相の坂
山手線西日暮里駅際の西日暮里公園脇にある坂。駅前を横切る道灌山通りから駅と公園の間を駅南の坂上にある諏訪神社に向かって上るカギ型の坂。坂上は第一日暮里小学校、諏訪神社にちなむ諏訪台ひろば館や古寺の点在する穏やかな散策地です。
広陵稲荷坂
山手線の北東部南西側沿いの丘西日暮里四丁目の通称道灌山上にある坂。道灌山南下の切通し道の道灌山通りを隔てた江戸東京武蔵野台地最東端の高台または田端台にある開成中学校高等学校の間を下る坂は坂名由来の稲荷神社の脇を南に下ります。
七面坂
台東区谷中五丁目と荒川区西日暮里三丁目との境を南西に下る坂。坂上の諏訪台通りから坂下の六阿弥陀道までの坂は本坂の北側を西へ下る夕焼けだんだんと坂上で合流しますが、だんだんの訪問者の数に比べ下る坂は人影もまばらです。
夕焼けだんだん
西日暮里3丁目と台東区谷中3丁目の境にある谷中銀座、古くからの鄙びた雰囲気を思わせる通りです。東の坂上から眺める夕焼けとその先に見える商店街の風景が多くから好評されて、だんだんの人気はメジャーとなっているようです。
豊島区の坂道
渋谷、新宿、池袋、JR山手線三大ターミナルの北の拠点池袋、現代文明の華やかさと活気にあふれる一帯を僅かばかり離れた地点には古色蒼然とした寺院や伝統文化財の混在する町並みがあり、雑司ヶ谷霊園・染井霊園などに見られる歴史の重みを秘めた静謐の場所もあり、豊島の丘には昔ながらの坂が現代の景色の中に調和しているようでした。
あさみ坂
山手線大塚駅南口東の坂、東京城北地区に当る地域の駅近くは利便性その他の情況などからも宿泊施設が多くみられます。また、其れに限らず、南大塚1丁目東南豊島区内の不忍通りにかけて同じ地形を並走する坂道は宮坂、さいとう坂などがあります。
染井坂
山手線駒込駅の北西、駒込6丁目にある染井よしの桜の里公園東南を北東に下る坂。坂上は西方向にある都営染井霊園に向かう参詣道で、一直線の道の東南方向はJR山手線を超えて本駒込6丁目の六義園前まで繋がって界隈散策の遊歩道ともなっています。
有松坂
山手線駒込駅西北の都営染井霊園東南脇、駒込6丁目7丁目境の坂は南方向から延びる染井霊園への参詣道の奥詰にあり、坂上参道から北東へ下ります。東南の並びにある染井坂と共に染井霊園参詣や桜の町散策の人々ための人気のある点景となっています。
森光宏明
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