神田雑学大学 課外授業

坂道散策



森光宏明の東京坂道

 武蔵野台地東端部の起伏の多い地形と東京湾北西部の江戸前の海際に広がる江戸東京、ここに暮らした人々の行き来した道、その中の坂道のある風景を訪ね温故知新の小さな楽しみとするものです。


56年を掛けて訪ね歩いた

「江戸七百坂道」 

 

 坂道フェチなどと言う呼称が有るらしいけど、言われてみれば僕なども確かにその中の一人かも知れないですね。

 そもそも生まれ育ったところが坂の多い軍港呉という町だったこともあってか無意識のうちにも坂道への関心が身に付いていたのかも知れません。 

 それと共に、後々物の本などを読むようになってから、誰かの書いた読み物の中に坂道に関連する項目やある断片の箇所に何かしら興味を感じたりしたことなどがきっかけだったりしているんだろうなというところですね。

 そんな中でも坂道への関心や興味を強く刺激したものと言えば、江戸時代初期の古典とされる戸田茂睡翁の「紫の一本」、大正昭和期の大家永井荷風翁の一連の書で、中でも「日和下駄」などの記述は僕をすっかり荷風ファンに仕立て上げ、挙句にはこの先達たちのオッカケと言うほどの坂道フェチに仕立て上げたのでした。

 てな次第ですが、ここでは過去56年を掛けて訪ね歩いた「江戸八百八坂」の内の七百近い坂道を、デジカメで取り集めた写真で案内することとしましょう。

 この写真のそれぞれも一写入魂の気合で撮った筈なんですが、仕上がりの方は兎も角としてまずはご照覧頂き、東京の坂道の多さを感じてみて頂きたいものですね。

  何れは、この各一枚に一言を添えられれば万々歳となるんでしょうが、果たしてどうなる事やら保証の限りでないことだけが確かなようです。 

 余談ですが、坂道歩きの楽しみはその由緒や来歴などに思いを馳せながら勝手な妄想にふけってみたりというところですが、僕など、いっぱしのカメラマン気取りで、安デジカメのファインダー越しに我ながらの美感を駆使しながら対象の風景を切り取ることを喜びにしているんですが、意外と納得のものは少ないもんだななどと生意気を感じていたりする日々です。

 

森光 宏明

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