【大阪編】
大阪天王寺七坂
元連れ合いの眠る寺参りを兼ね大坂天王寺の谷町筋の寺町を歩いて来ました。俗に上町といわれる四天王寺辺りから北の大阪城の方に伸びる谷町筋界隈は、夕陽丘とも言われる小高い丘陵地となっているため坂道も多く、特にこの大地から西側に下る坂を『天王寺七坂』と称しています。大坂の古い歴史を秘めた一帯の夫々の坂道はそれぞれ趣あるもので坂道道楽を喜ばせるに充分です。僕の墓参の本心は界隈散策の為もあるのです。
大阪天王寺、上町台地の天王寺七坂は由緒ある寺院などと共に深い歴史を秘めた趣ある坂の町となっています。また、この上町台地上から見る夕日は「日想観の夕陽」と伝えられて「夕陽ケ丘」の名称と共に広く知られるところです。以下は、その七坂の様子とともに界隈散策のカットも添えてみました。
1. 生玉真言坂
(いくたましんごんさか)
生国魂神社の神宮寺生玉十坊が真言宗だったことが由来だそう。
2. 源聖寺坂
(げんしょうじさか)
石畳と石壇が美しい坂道は、昭和初期まで源九郎稲荷がありました。
3. 口縄坂
(くちなわざか)
坂が蛇のように見えることからの由、坂上に織田作之助の文学碑があります。
4. 清水坂
(きよみずさか)
清水寺の脇にある清水坂には昔、料亭浮瀬が有り、芭蕉や蕪村も訪れた由です。
5. 愛染坂
(あいぜんさか)
愛染さんへの御参りの道は、良縁祈願とともに重要文化財の多宝塔も見どころ。
6. 天神坂
(てんじんさか)
安居の天神さん脇の坂、真田幸村が戦死した場所として知られています。
7. 逢坂
(おうさか)
一心寺脇の坂道、昔は急な坂で荷車が難儀をしたので押屋が駄賃稼ぎになった由です。